長月の満月に。

09 06, 2017
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長月 月齢15


見えない、から、いない。

ではなく

見えない、けど、いる。



その微かな心音に触れている。

長月の満月に。






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嵐の立秋に。

08 07, 2017
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葉月 月齢14

目が覚めると雨が降っていた。いつもよりも涼やかな朝だった。

今日は嵐がやってくる。だから今日はラジオをつけずに森の音を聞いている。ヒグラシが羽を鳴らしている。今日は薄暗いからだろう。ヒグラシの羽音が昼を過ぎても止む事はなく、森に響くミンミンゼミやアブラゼミの音を微かにさせていた。

私はヒグラシが好きだ。雄の羽根の色が好きだ。雌の透明感も好きだ。そして、一匹が鳴き出すと追うかの如く一斉に鳴き出し、そしてフェードアウトする。を、くりかえす。その波が好きだ。


その息継ぎのような「間」に、生きることの美しさを感じる。 嵐にも「間」がある。これからやってくるものをより強く五感で受け取らせようとする「間」である。


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そして嵐がやってきた。私は森へ出かけた。

嵐の森は唄う。このブログでも何度かそう書いた。どんな唄なのか上手く言葉にはできない。山にいて地震がやってくる直前にも山は唄う。それはもっとわかりやすく「あ、来る」とわかる。それとこれとは似ているのだけれど少し違う。

嵐の森唄は、耳で聴こえるものではない。嵐が唄い、森も唄う。そして命が震える。それは、はじめて龍に触れた時の感覚に似ている。


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雨に打たれ、空っぽになった。

そして今、パソコンに向かいながらも、時折森の唄を感じる度に手を停め、闇に包まれゆこうとする嵐の森を窓越しに見つめては、光りが差した空を駆け上がる無数の龍を想い描いている。



今日は立秋。嵐が秋を連れてくる。
明日は満月。闇に光りが灯る。


この狭く広い世界の中で。

蝉たちの羽音とやってくる秋、ほんの短い森の唄や山の唄。長く続く闇と月の光り。今も色褪せずにある想いや消えない痛み。そんな嵐と「間」を慈しみながら、人は生きていけるものなのかもしれない。


そんなことを、嵐の夜に、考えている。
とても静かな夜に。









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アルデバランと月が重なるところで。

01 09, 2017
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睦月 月齢11


嵐が吹き荒れた一夜。


樹々が倒れはしまいか。
あの小さな鳥の巣は落ちはしまいか。

黒猫のヤブを腕に、大丈夫だよ、きっと大丈夫。と布団に潜り込む。

森の唄は一晩中響き渡っていた。



眠り方を忘れたかのように迎えた朝。
嵐が通り過ぎてゆくのを見守っていた。



(どうせ眠れないのなら、嵐の森で一夜を過ごせれば良かったのに)



静まり返った空を確認すると、少し安心したのか眠りについた。


夢をみた。


森の夢だった。




目が覚め森に出かけた。

気づくと日が暮れはじめていた。


蝋梅の香りが辺りに漂いはじめた。

空の色が濃くなるほどに、その香りも濃度を増していった。


むせび泣きを誘うほどに、美しい香りだった。


闇が森を包んでいった。

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ほのかな光りが灯る。
野生動物が動き出す。

その温度に確かな安堵感を覚える。


私という命もまた、ここに生きているということを、
痛いほどに知らされるからだろうか。


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雲間から見え隠れする月に問うてみる。

(私から森をとったら、一体何が残る?)


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今宵、この夜空に繰り広げられる天体ショー、アルデバラン食。


アルデバランと月が重なるところで、

天体たちはどんな言葉を交わすだろうか。


その微かな音に耳を傾け、ウツラウツラする夜が今夜もやってきそうだ。



P.S.

そちらの森はいかがですか。
あなたが書いた「くぅちゃんへ」という文字を指でなぞっては、ほんのり想い、
あなたと、あなたの大切なものたちに会いたいなぁと、ぼんやり想っています。



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長月の月夜に。

09 16, 2016
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長月の月夜に

見下ろすものと
見上げるものと


そのどちらでもなく
そのどちらでもある私は

双方の光りに包まれていられるならば
他に何もいらないと感じていた


言葉でさえも邪魔をする夜は
ひとりきりが丁度良い


けれども
森の中では完全に一人になれはしないことを知っている

真の孤独と気配の温もりとは紙一重

そんな夜



長月の月夜に

月を眺めながら
私は感じていた


地球から眺める月と
月から眺める地球と

それはどちらも手が届きそうで届かない
届かないからこそ有限にして無限の美があることを



月から観た地球の写真に感動したのはいくつの時だったろうか
地球の音をはじめて聴いたのはいくつになった時だったろうか


月を眺めながら
私は確認していた


地球は宇宙に浮いているのだという感動を月を通して
その地球に生きているのだという実感を大地を通じて

いくつになっても変わらぬ感覚が
私の中にはあるということを


そんな夜





月が綺麗です

あなたのところからも見えますか





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今年最後の満月に。

12 25, 2015


師走 満月


「今日は月明かりで山を下って家に帰れますよ」


昨日我が家にお届けものをしてくださった方が

帰り際に放った言葉が素敵で心に残りました。


今宵、

森はとても静かで

そして

月がとても綺麗。


cotoriの森に出向き

静かに出会おう


今年最後のfull moonに。



そしてお家に帰ろう

月明かりに照らされて。

黒猫のヤブさんとふたり、静かな夜になりそうです。


暗室作業も
デスクワークも
一区切り。


みなさんも、今夜ぐっすり眠れますように。


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Current Moon
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プロフィール

Coo

Author:Coo
森のある暮らしを綴ったフォトエッセイ。 裏高尾、筑波山を経て、現在 京都・比叡山にて。 森の事、野草や薬草のこと、森料理、日々のあれこれなど。 森の風があなたのもとにも届きます様に。

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