ヤマボウシの花と鹿のお尻と。

05 30, 2017
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皐月 月齢4


あまりにも白く愛らしいものだから、
私は夢中になっていたんだ。


キミが手の届きそうなところまで近づいていたことにも気づかないほど、
私は夢中になっていたんだ。


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私が驚いたものだから、キミも驚いて。


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あまりにも白くて愛らしいものだから、
私は夢中になってしまった。


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キミは、身体は山を向き、顔だけ残してこちらを見つめている。

私はカメラから顔を離す。


いつから私を見ていたんだい? 驚かせてごめんよ。でも、人に慣れてはいけないよ。山の奥にお帰り。

(本当はキミのその眉間や頬を撫で、首に抱きついてみたいのに。そしてキミの香りを感じたいのに。私は強がりを言う。キミが可哀想なことにならないように。)


随分と見つあっていた。時が止まっていたのかもしれない。

カケスが、ジャーと鳴いた。
ゆっくりと一歩、一歩と、キミが山の奥へ帰って行く姿を見送った。


・・・・・・・・・・・・・・・


夜になると、鹿の声が山に響く。
この森のどこかにキミがいる。


暗闇にぼぉっと浮かぶ、ヤマボウシの花とキミを描く。


私の内に白く愛らしいものたちが息づいた。
こうして今日もまた少し、私の中の森が育まれた。




この森にも蛍が舞いはじめ、夜の森が楽しみな季節の到来。
私の大好きな季節、梅雨がもうすぐやってくる。



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Coo

Author:Coo
森のある暮らしを綴ったフォトエッセイ。 裏高尾、筑波山を経て、現在 京都・比叡山にて。 夫の樹さん、黒猫のヤブさんと私Cooこと久弥子、ふたりと1匹、森暮らし。 森の事、野草や薬草のこと、森料理、日々のあれこれ、など。 森の風があなたのもとにも届きます様に。

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