タラノキと睨めっこ。

04 10, 2015


卯月 月齢17

タラノキのイカツサが好き。

容易には触らせてはもらえない感じが好き。

ここに越してきた冬の寒い頃から、同じ株とずっと睨めっこしている。

昔ガーデナーだった頃、クライミングローズの剪定を真冬の凍える寒さの中で来る日も来る日もしていた時、手の感覚がなくなるところに棘が刺さっても気づかず、膿んでコブになって痛んだことを思い出す。

それより険しい棘だものな、、と触らずに愛でる。


タラノキは日光が好き。
森の中で出会うタラノキは、その場は人の手が入っている場所なのだと指標になると言われている。

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こんなにも険しいくせに、蕾は柔らかに可愛らしい。
そして潤んでいる。

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こんなにも険しいくせに、新芽は柔らかに可愛らしい。
そして個性的。

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葉なんて蛙の手みたい。

手をつないでみたいけれど、小さすぎて潰してはしまいかと想うと、叶わない。

ちょっと触れて、キャッ!と離す。

なんだろか、この感覚。
淡く甘酸っぱいものに似ていたりする。

桜の開花を意識し始める頃が、タラノメを摘む旬がやってくることを意味する。

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そして、タラの芽は何だかんだ言っても、天ぷらが一番。

タラノキには、雄と雌がある。
(トゲトゲしいのが雄なのだそう)
棘は大きくなりすぎなければ調理すると気にならない。

ポクポクした触感に、口から鼻に抜ける独特のあの風味がたまらない。

足をバタバタさせちゃうほど美味しい。

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タラノメは成長が早い。

この子は残そう、と芽を摘まずにそのままにした株が、2日後にはこの通り。

そして、摘ませてもらった芽がどう成長するのかを観察し続けている。
良くいわれている摘み方とは別に、気になっていたことを裏庭の1本で試させてもらっている。

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実験させてもらっている芽は、その日の夕方には切り口からネバネバした透明な液体で傷をカバーし始めていた。
驚く事に、その後ゼリー状になって傷を包む。

そして、その次の日には葉が伸びていた。

何だか申し訳ない気持ちにもなるのだけど、その生命力に拍手を送った。



タラノメの摘み方は気をつけなくてはいけない。

手で摘める部分だけを頂く。
タラノキの夏の姿をみてほしい。
葉がどう生えているかがわかれば、幹から切ったら芽がでないことがわかるだろう。


摘んだところから芽が出てきても、木の精一杯の抵抗だということを忘れないでいたい。

一度摘んだ木の2番以降の芽を摘み続けると成長出来ず立ち枯れするという。
「また生えて来た!わーいわーい!」と調子にのって同じ芽を摘みきってしまうことは避けなくてはならない。

自然の中でタラの芽に出会ったら、すぐに手を出す前に、よく観察したい。
摘まれた事があるかどうかを。

タラの芽に限らず、この時期は特に、そんな山菜・野草も、皆でそう心がけられたらいいなぁ。


高いところにあって手が届かないから、幹ごと倒して採集した残骸に出会ったこともある。

私は手が届かないものには手を出さないでいる。
タラノキに限らず木の実なども、自分に届かないものは、それは他の手が届く森の住人たちのものだということだと思っている。
そして、それが自分が怪我などをしないためのサインだと私は考えている。


みんな美味しいものには目がない。

けれど、毎年ちょびっとで満足できる。味が凝縮されているからかしら。
また食べたいと思わせる量が良い。

続く年にも美味しさ頬張りたいと想うのだから、私は欲張りだ。



タラの芽は本当に美味しい。
山菜の王様と言われるのに大きく頷く。

あの味と香りは、ちょっとそんなに駆け足で過ぎ去らないでおくれよー!
と追いかけるかのように、飲み込むのが惜しまれて中々飲み込めない。

少しだけでも長く楽しみたいと思う私はヤッパリ欲張りだ。


摘ませて頂いたタラノキさん、引き続き睨めっこさせていただきます。

ご馳走さま。
ありがとう。
これからもよろしくね。

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Author:Coo
森のある暮らしを綴ったフォトエッセイ。 裏高尾、筑波山を経て、現在 京都・比叡山にて。 夫の樹さん、黒猫のヤブさんと私Cooこと久弥子、ふたりと1匹、森暮らし。 森の事、野草や薬草のこと、森料理、日々のあれこれ、など。 森の風があなたのもとにも届きます様に。

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