ニワトコの花シロップと青年。

04 23, 2015


卯月 月齢4

ニワトコフィーバー到来。
どこにいってもニワトコに出会う。

ヤマブキの花をバックに、咲きほころぶ姿が愛しくてしかたない場所に出逢った。

泣けるほどに美しい場所。

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ニワトコの木は、その香りで断定できるほど特徴的。

花だけでなく、葉っぱも。

葉は、甘い香りに覆い被るように鼻腔を包んでくる濃厚な、タールにも似た様な香り。

花の深く芳しい甘さがトロリと滴るような甘い香り(マスカットの様な、とよく表現される)に引き寄せられる。

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なので、先客がたっくさんやってくる。
その豊富な虫の種類にも興味がそそられるほどに。

みんな、そして私もニワトコの虜だ。

アブラムシたちは、ニワトコの緑に良く同化して、そのカモフラージュっぷりといったらお手上げだ。
なので、摘む時には虫を連れて帰らないように気をつけなくてはいけない。

そっと「こちらの花にどうぞ」してあげる。

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先日、森のある暮らしに、音楽に夢を抱くひとりの青年がやってきた。

悩みはとりあえずおいといて、花でも摘みに行くけど一緒にいく?

ということで、花摘みを手伝ってもらった。

すっかりニワトコマスターになった青年は、そのまま山に登ってみたいと言い、
私はさっそくニワトコのシロップを作りに家に戻り、
それぞれの時間を楽しむ事にした。

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ワークショップでよくお出ししていたニワトコのシロップ。



山の湧き水を汲んで暫く浸す。

これは、エキスをゆっくり出すという意味あいよりも、虫がもしも残っていたら、救ってあげる事が出来るから。

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お湯に浸して冷めるのを一昼夜まてば、香りの移ったインフュージョンローションが出来る。

ニワトコは肌のキメを整えてくれるとも言われている。

なので、シロップ作りに使った後の花も無駄にせず、お風呂に入れて楽しむのが私は好き。


シロップ作りの事を少しお話しましょうか。


花のシロップは、リラクゼーション効果が高い。
強張ったものを緩めてくれる。

ニワトコは、私にとって欠かせないもの。

花のシロップは、私には軽い頭痛にも効いてくれるし、風邪のひきはじめの筋肉の強張りにも効果を感じる。

枝は骨接ぎに使われていたという。
「毒学」というプログラムで足を挫いた時に使う薬を皆さんと作ったことがある。
参加者さんが後日早速足を挫いて試してみたら、炎症も和らいだと報告をいただいたこともあった。

実に関しては、その季節になったらまた改めてご紹介したいと思う。


次にニワトコの花のシロップレシピを。


私は、花のシロップは香りの強さによって作り方も多少変えているけれど、基本同じ。

弱火にかけ、時間をかけて香りとエキスを抽出する。

味見をしてよしよしと思ったら、お砂糖を加え、好みのシロップ度になるまでジックリ時間をかけて煮る。

私はビート糖をつかっている。

キビ糖で作る人も多いようだけれど、砂糖自体のコクがあって花の香りを邪魔してしまうように感じたので。

グラニュー糖で作る人もいるようだけれど、色はクリアのままだけれども、花の香りよりも砂糖の後味が口にこびりつくように残るように感じたから。

他にも色々と試してみたけれど、保存が他のものより効かなかったり、花の個性的な香りが活かせなかったりして、今のところビート糖に落ち着いている。

にしても、砂糖に関しては本当色々と論議が交わされる昨今。
お好みの素材で、どうぞ。

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最後にレモンで味をしめる。
私はワックスフリーの国産レモンを使っている。

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青年はひとり山の頂上へ登り帰ってきた。

ここに到着した時とは明らかに表情が違っていた。

「さっき摘んでくれたニワトコのシロップ出来たよ。森でお茶にしようか。」

一緒に裏庭から繋がる森の中のリビングへ。

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ニワトコの花のシロップは、あなたをあなたのベースラインに、フワッと戻してくれる。

そんなさり気ない優しさの味がする。
ニワトコの力をかりた、私なりの青年への応援歌。


山で何を見てきたのか聞きながら、小さな焚き火を。

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晴れる日もあれば、止まない雨の日もある。

当て所なく歩いていて見上げた空に虹が現れることもある。

それだけで全てOKに感じることだってある。

大概のことは、いたってシンプルだってこと。


ここで3日間過ごしたことで、自分の状況が変わることはないだろう。

けれど森で過ごした時間は、確かにキミの中に刻まれた。

ニワトコがまた咲いたら、私はきっとキミを思い出す。



いってらっしゃい。

また森で。

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森のある暮らしを綴ったフォトエッセイ。 裏高尾、筑波山を経て、現在 京都・比叡山にて。 森の事、野草や薬草のこと、森料理、日々のあれこれなど。 森の風があなたのもとにも届きます様に。

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