「森スティ&キャンプ」【森のある暮らしの朝】

09 08, 2015


長月 月齢24

そうしてcotoriの森の夜が明けました。
霧が空に返る朝の訪れです。



時計がない森。
目覚めが合図の1日のはじまりです。



樹さんが、調子が悪かったランプを直してくれています。

そこへ寄ってくる男の子たち。

森の朝は、のんびり、ゆったりな森時間そのものの様な目覚めです。



さてさてその一方で、森のある暮らしの朝はやることがいっぱい。

まずは、白山羊のブブさんの身の回りの事から始まります。

ブブさんは毎朝、夜があけると「朝だよー!」と言わんばかりに、「めぇーーっ!」と鳴きます。

「めぇーーっ!」が「ねぇーーっ!」に私には聞こえるのですが、、


みんな初めはおっかなびっくりです。

(ねぇ、噛まない? ねぇ、角で突いてこない?)



ブブさんの糞のお掃除は、いつも朝一の作業です。



お掃除している側から、、、やーん。



お掃除している側から、もーぉ。



「キリがないよーぉ!」

とかね。



でも、ブブさんは甘えてきます。



そして、続いてブラッシング。

ここが気持ち良くて、ブブさんは「ほえ〜」ってしちゃうの。



ブブさんの糞は、「猫の額菜園」にパラパラパラ。

我が家の野菜たちは、ブブさんの肥やしで育っています。

その野菜は後ほど摘んで朝ご飯にしましょう。

と、その前に、まずはブブさんのご飯です。




ブブさんのお散歩へ。



食べ放題な食堂です。



普段なら、自分たちが立っているこの山の頂上がここから見えます。

「今日は雲がかかっているねぇ」と眺めたり。



皆も朝もやの中を自由に遊びはじめます。



鬼ごっこするー?となって、、



しばらく駆け巡るのだけど、、



何か見つけては中断し、、



何か見つけては脱線し、、


広ーいと中々捕まらないから、そういうのが散りばめられていいですよね。



そんなこんなで、気づくといつの間にか鬼ごっこは終了しているもので、、




「お腹すいたなぁ、、」

そう言いながら草を集めて、



「はい、ブブちゃん」

自分は我慢なのに、優しいね。

ブブさんは応えるかの様に、とびきり美味しそうに食べてくれるのでした。



けれど、みんな腹減りピークの限界です。

「もー、お腹すいたよぉ〜」

身体に力が入りません。



まだ食べるのー?



「もー、お腹と背中がくっついちゃうよぉ~」



「もー、もー」言っても通じないね。
「めー、めー」だもの。

牛語は通じないのでした。



さーて帰って私たちもご飯にしよー!

(ようやくです。)




朝露でズボンも靴下もびしょ濡れ。

「きっと冒険前に乾くよ」って。

そんな「朝の始まり」と呼ぶには長いように感じるスタート。

けれど、それが生き物の命と共にあるということ。

生き物と暮らすというのはね、可愛いだけじゃないの。

けれどね、だからこそ、可愛さも愛しさも増すでしょう?


4日間のうちに、どれだけみんながブブさんを大好きになったかは、最後の夜の焚き火を囲んで語られた、ある「命について」の会話の中に深く現れ感じる事ができるのですが、、、

そのお話はまた別のお話で。




cotoriの家に戻り、朝食の準備です。

先ほど(と言うには、かなり前に感じもしますが)「猫の額菜園」で、野菜やハーブを摘みましょう。



「わぁ〜!」



「真っ赤だね〜」



バジルの清々しい香りは、朝にピッタリ。



パレット冒険隊の朝ごはんといえば!
そう、「ビックリサンド」です。

毎回、どう切り込みを入れるか冒険会議が開かれます。



具を詰め詰めして、



バジルもちぎって、



更に詰め詰め(というか、「ぎゅーぎゅー」になってますけど)して、出来上がり!



「こっからここまで!」と切り分けてもらったら、

「いたいたいたいた、いただきまーーす!」



今日は特別最高だねぇ!



無心で食べる食べる、、、

お腹ペコペコの恩恵は、+αにとびきりな美味しさでした。

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この森を食すブブさんの糞はコロコロで、実はそれほど臭くありません。
この森がブブさんのお腹で肥やしになって育った野菜もハーブも、スーパーで売っているものよりも小ぶりだったり、いびつだったりするけれど、味が濃くて美味しいのです。

森とブブさんと野菜やハーブたちとが○を描いています。


その円の所々に私たちが関わらせてもらい、栄養を頂いてもいます。

と考えると、食する事で終えず、人間もまた何らかの形で森に○の端っこを返せないだろうか。

私はいつもそのことを考えているのです。
それが、森に暮らす上で本当の「森人」となれるヒントだと感じるからです。

※(「森人(もりと)」とは → 絵描きで尊敬している友人、岩切章悟くんが「絵人(えと)」と名乗っていて、この人は本当にそうだな、素敵だな、と思いました。

単なる肩書きではなく、この人をイメージした時に一緒に浮かぶものが何か、であり、それを言葉にしたものだと思います。
それで生きている、というより、それに生かされている、という意味合いが強いように感じます。

「森人」とは、自然と森に通い続けるようになった中で、そう在りたいという願いも含め、自分に課した言い回しです。)


だからこそ、ブブさんの「世話をする」と言葉にしてしまったら、何だかちょっと厚かましく私は感じてしまいます。
子どもたちにとって、これが「食育」などとくくってしまうには、何だかちょっと大げさにも私は感じます。

それは、日常の流れの一部に過ぎないのだから。


けれど私たちは、ブブさんがいることで私たちの朝が、そして食が豊かになることを、頭ではなく心と細胞のどこかで感じているように思えるのです。


ありがとね、ブブさん。

575A6067.jpg

さあ、ビックリサンドをあっという間にペロッと平らげ、森のある暮らしは、草木染めの準備へ。


でもそれもまた、別のお話で。


まだまだつづく。

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プロフィール

Coo

Author:Coo
森のある暮らしを綴ったフォトエッセイ。 裏高尾、筑波山を経て、現在 京都・比叡山にて。 夫の樹さん、黒猫のヤブさんと私Cooこと久弥子、ふたりと1匹、森暮らし。 森の事、野草や薬草のこと、森料理、日々のあれこれ、など。 森の風があなたのもとにも届きます様に。

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