自然と共に生きる、ということ。

12 08, 2011
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師走 月齢12日

森の冬支度。
大地を覆う落ち葉。大地を暖めるかのように落ち葉。

舞う命
落ち葉の季節、『「ねぇ、今度さ、焚き火しない?」なぁんて誘われたらイチコロなんだけど・・・そんな人、そうそういないんだよね~』昔良くそんな事言っていた青き時代が懐かしい・・・。

ですが、ウジャウジャいるんです、いるところには・・・

けれど今、落ち葉の季節になると、焚き火よりも・・・「あること」で頭がいっぱい。
「今年はどこで・・・どんな風な・・・」と森を想う鮮明度が増してゆくのです。

ですもの、「この後さ、俺の落ち葉の家に来ない?」なぁんて、誘われたら、ヒョイヒョイついていってしまいます。でも、そんな人・・・

と、思うでしょう? それが・・・「俺の」「私の」と、男女限らずそうでもないらしいですよ・・・

debris hat

例えばこんなものを森で見つけたとしましょう。

あらあら、どなたの巣穴? ・・・アナグマさんにしては・・・キツネさんにしては・・・そう思いません?

デブリ・ハットと呼ばれているシェルターです。枝を骨組に、落ち葉をかけ、落ち葉を敷き詰め作られる寝床。
ワクワクしません? 私はワクワク溢れて、意味もなく叫びたくなっちゃいます。

子どもの頃、あっちこっちに作った秘密基地。この技を知っていれば・・・チビCooは、日が暮れたって家には帰らなかったことでしょう。

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キチンと丁寧に作られたデブリハットは、雨風しのげ、真冬の寒さから身を守ってくれます。
私はまだまだ修行が足りませんが、それでも霜バリバリ、備えておいた水が全て凍ってしまう氷点下の森で、朝までシャツ一枚で眠れたことがあるほど、有り難たや~有り難や~なものです。

これはWILD AND NATIVE、通称 WANでの一コマたちです。(*ちなみに、この写真は、WAN3というコースからです。)

ネイティヴアメリカンのサバイバル術を学べるネイチャースクール。その内容たるや、トラッキング、スカウト、ハーバルヒーリング、など実に多岐に渡り、日本ではここまで多くを学べる場所はWANの他にないでしょう。

pressure release

例えば・・・
トラッカーと聞いて、「あぁ」とイメージできる方も、「何?トラック運転手?」とイメージされる方も、その技の真意に触れた瞬間、ブワォン!という衝撃が走ることでしょう。

トラッキングとは、痕跡を追うことです(まとめすぎで怒られるかしら?)。
トラッカーとは、痕跡を追う人の事です(まとめすぎで呆れられるかしら?)。

ちょっと想像してみてください。
1つの足跡から、その人がお腹がすいてブータレていたとか、イライラプンプンしていたとか、心弾んでルンルンしていたとか、恐怖でヒーヒーしていたとかとかとか、わかっちゃうんです! もっといえば、その人の性格までわかっちゃうんです!(・・・って、私はそこまでわかりません。なので、ご質問は受け付けておりません)

たまに聞かれます・・・「で?何が面白いの?」って。
私は答えます・・・「え!!? 面白くないの?!!」って。

この時点で「ちょっと面白いかも」って思っちゃった人は、「ようこそ」です。


でもね・・・
トラッキングって、楽しいことばかりではありません。辛いことにも遭遇します。その頃にはきっと、自然のことをより愛するようになっているわけで、だからこそ胸引き裂かれる想いを経験したりもします。
でもね・・・
それこそが、人が生き物として学ぶべき事柄だったりするのです。そうして人は、長い年月かけて着こんでしまったものを、一枚ずつ一枚ずつ脱いでゆき、そうしてゆくうちに、謙虚になりゆき、そして本当の豊かさが何かを知るようになるのだと、私は思うのです。

・・・って私はまだまだ謙虚さが足りなすぎで、もっともっと脱ぎまくる必要があるわけですが・・・


数年前、WANのスタッフのKさんと山に入った時の事です。一緒にアナグマさんや鹿さんらしき痕跡を追って遊んでいました。

「もうさ、たまらないよね~。楽しくってさ~」というようなことを私が言うと、Kさんは言いました。
「あぁ~、貧乏人の遊びだね。でもさ、一生物の遊びをしっちゃったね」

私は今でもその言葉が忘れられません。いつもそこに立ちかえります。

「トラッキングって何?」と聞かれたら、こう答えましょう → 「貧乏人の遊びだよ。でもね、一生物の遊び」
*これでご飯を食べているレスキュー隊の方々、野生動物調査の方々、遊びじゃない!って怒られるかもしれませんが・・・すみません。

とにかく、人生変わっちゃいます。もうね、今までのようには森も町も歩けなくなると思います。もちろん、いい意味で。

debri hat

人は、道具をひとつ手放すごとに、不自由になると考えられています。
実はその逆であることを知ってほしいのです。
人は、道具をひとつ手放すごとに、自由さを手に入れるのです。

何かあった時、森に行けば生きてゆける。私はそう言いきれるにはまだまだ技術もないのですが、その感覚はわかります。震災の時がまさにそうでした。「いざとなったらデブリハット作ればいいし。食べれる野草や果実もわかってるし、火だっておこせるし・・・」と、森が心のよりどころでした。

そう想えたのも、こんなサバイバル術(自然と共に生きる技)を学んだからです。
WILD AND NATIVEでは、今週末の土日、WAN1という導入コースが開催されます。
ひとりでも多くの方に体験してほしいものだと思います。知っていると知らないでは大きく違います。

WAN1コース紹介


デブリハットで寝て迎えた朝、こんな空が広がっていました。

この空を眺めている間ずっと、私の心は熱くほてったままでした。
空が完全に明るみを取り戻すと、私は感じました・・・私はいかに今まで、表層部分で「感謝」という言葉を多用していたかということを。

日常に「ありがとう」は沢山あります。
けれど、人はきっと、こんな「ありがとう」の積み重ねの中で、「ありがとう」が「有り難う」であることを頭ではなく、感覚として刻まれた人になれるのではないだろうか・・・と感じずにはいられません。

森があるからこうして私があります。
森よ、ありがとう。心を込めて。
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4 Comments
By taro12 08, 2011 - URL [ edit ]

おぉ!この空の写真は、心揺るがすね。実物なんて、もっとだろう…
そのプログラム、Coo もいる?

By Coo12 09, 2011 - URL [ edit ]

taroくん,

ん、写真の限界がある。でも、逆をかえせば、写真の可能性もあるけどね。
むふふふふ~・・・いない。今回はいないけど、たまにいる。
いない方が、実は何かと良かったりなんかしたりしなかったりなんかして。

オススメよ。

By ウラ高尾武史12 09, 2011 - URL [ edit ]

お、引きの写真、引きを捉えようとしているか、えらいなあ、チャレンジしようとする心意気、写真を見る限り、少しずつ近づいて来てくれているねえ、風景、「光景」が。
で、ヒントをひとつ。寄りの写真、寄りで愛でるトキのまなざし、撮影者の気分、心境、被写体(モノ)との対話の仕方と、引きで交流、交換するトキとはちょっと<気>の動かし方をね、変えなきゃ光景は近づいてこないんだ。じゃあどうするか、その出会ってしまった光景に、まなざし、あなた自身を全部向こうへ捧げる、って言うのかな、放り出してしまう感じかな、そんな勢いとやさしさを軸に撮影するとさ、もっと、唄や音楽が響きだします。そんじゃあね。ケーキ、とりあえず、食べますた。

By Coo12 09, 2011 - URL [ edit ]

武史さん!

そうなの、気付いちゃった?えへへ・・・引きの写真ってどんな感じなぁ・・・?って、最近ね。
前までは、一対一の関係で、別れ際にシャッターを押す感覚だったんだけど、今は、対何、というものがもっと大らかに漠然としているものにも、シャッターを押すようになりました。

1対1の関係だと、眼差しを、心を、そこに100%置く感じが個人的にはしていたんだけれど、引きの写真は、なんかチョット違って、もっとこう、圧倒的なるものにこちらが包まれている感じがするものの、それが何なのか良くわかってなかったところです。

放り出す、なぁるほど、なるほど。全てを委ねて放り出す感覚、カメラを持っていない時に感じる感覚だったかも・・・。そんな感動の端っこで撮れたらいいのかな??
感覚的にわかる気がするけれど、もう一度、たまたま出会った光景を前に、カメラを手にした状態で、そのことを思い出したい感じ。こればかりは、頭で考えても上手くはいかないね、きっと。心奪われてるうちに、「気付いたらシャッター押してました」って感じが理想な気もしています。

とはいえ、写真として捉えるだけじゃなくて、そこから響きだすものを感じてみたい。そっちの方が私にとってはメインな気がします。でも、その唄や音楽が、その写真を見た人にも響いたら・・・想像するとゾクゾクするね。今まで、写真にはあまり重きを置いていなかったけれど、何だかちょっと違った感じでハマッてます。
でも、欲張って、いやらしくならないようにしないとね!

ありがとう! いつも、ありがと!
ケーキの方も、もっと精進しますです

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Author:Coo
森のある暮らしを綴ったフォトエッセイ。 裏高尾、筑波山を経て、現在 京都・比叡山にて。 夫の樹さん、黒猫のヤブさんと私Cooこと久弥子、ふたりと1匹、森暮らし。 森の事、野草や薬草のこと、森料理、日々のあれこれ、など。 森の風があなたのもとにも届きます様に。

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