真白な朝に。

01 13, 2016


睦月 月齢3

雪舞う目覚め。


瞼を開けるギリギリまで夢をみていました。


「アナグマの穴が空きまして」

と、アオキの深い常緑色の毛糸で編んだニット帽に澄んだ青空の様なカケスの羽根をさした人が言うのです。

「それはつまり、、、その穴だけ使わなくなったということですか?それとも、、、」

「えぇ、お察しの通りで。残念ながら。
 けれど引き止める事もできませんから、くぅさんたちに、と思いまして。」

「そうですか、、、心から残念ですが、そういうことであれば、、、」

「そうしていただけると、アナグマさんの穴掘りの苦労も報われます。
 きっとこの山のどこかで、また新たに穴を掘る活力にもなるでしょうよ。
 アナグマ生活臭をも毛嫌わず、むしろ喜び好んで使って頂ける方に、とのことでした。」

まあるいサングラスは厚く、新月の夜の森の様に真黒で、その人の目を通しみることは出来ず、
彼の感情を読む事は出来なかったけれど、
その声のトーンから、アナグマさんを慈しみ想っているのは伝わってきました。

「ありがとうございます。心してお受けいたします。」
「それでは、そういうことで。」

そう言うとその人は右手を差し出し握手を求め、
柔らかさの中に弾力のある肉球が私の手に暖かくおさまりました。
そして深々とお辞儀をすると山の奥へと消えていったのでした。


「すぐにでも支度をしなくては、、、
 とはいっても、ポケットナイフとコッヘルとカメラさえあれば、私の荷物は揃うけれど。
 問題は樹さんね、、、穴と聞いて、どれだけの本をもって行きたがるかしら、、、これは実に困ったわ。」


暖冬とはいえ、朝晩は冷え込みます。
けれど穴は狭いからなんとかなるかしら。
こんなことになるなら、寒さに耐え得るブラッドシフトの練習を日頃からもっとサボらずにしておけばよかった、、、




こんな雪の日には、
アナグマたちはどうしているのだろう。


冷え込んだ台所に立ち、
雪を眺めながら以前見つけたアナグマの穴を想っていました。


目は開けどトロリトロリと、
雪眺めながら、牛乳を白いホーローの片手鍋で暖めていると、思考停止するわけで。

私という固形物がそこに在るけれど、ワタシそこに在らずと言わんばかりに
大きなアクビをひとつ。


牛乳が吹きこぼれて一面真白。


普段なら、
「あぁ、何やってるんだろう、私。」
と想うところを、

「あぁ、真白な朝だ。」

と妙に納得。



雪が降り、ようやく冬らしい寒さに。

寒いのは苦手なのに、いつも何故か薄着な私です。

寒いのは苦手なのに、どこか安心している私です。



新年のご挨拶が遅れたままになっておりました。

今年は森の事だけでなく、もっと気まぐれに、こんなどうでも良いことを綴っていけたらと思います。
今年もどうぞ気まぐれに、お付き合いのほどをよろしくお願いいたします。



・・・・・・・・・・・追記・・・・・・・・・・・・・

と綴ったのは昨日の事。
年明けてからの写真データを全て失いまして、投稿出来ずに文章だけ下書きに入れておりました。

一晩かけて失ったデータの救出大作戦決行。
(といっても機械音痴な私は何もしていませんが、、、)

残念ながらサムネイルしか取り戻す事はできませんでした。
(写真が小さく見づらくてごめんなさい)


一夜明けて本日晴天なり。

苺農園でのお仕事から帰ると、樹さんが「Nさんから電話あったよ」と。

Nさんとは森の人。
どうやら、アナグマの穴の夢は、あながちトンチンカンな夢とも言いきれず、
「その人」とは、Nさんか!?
と思いたくもなるような展開のお話、、、

夢なの?
現実なの?


時に夢って面白いですね。

そして雪はワクワクを運んで来てくれるようです。


というわけで、
夢の続きが気になって、今夜眠るのが楽しみで仕方ないのです。


それではお休みなさい。
優しい夢を。

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森のある暮らしを綴ったフォトエッセイ。 裏高尾、筑波山を経て、現在 京都・比叡山にて。 森の事、野草や薬草のこと、森料理、日々のあれこれなど。 森の風があなたのもとにも届きます様に。

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