野草粥のススメ 〜七草粥〜

01 07, 2017
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睦月 月齢8


澄み渡った青空、ヒンヤリとした空気。
冬らしい日だった昨日、七草を集めにいきました。


お正月をはじめ、日本の風習は実に美しい。
1月7日の朝に七草粥を頂く風習も然り。


現代では七草粥を「正月のご馳走で弱った胃に」という考え方もありますが、冬のこの時期の「若菜摘み」自体に、無病息災を祈って行われていた習わしは元々あったそうです。

小寒に入り冬が本格的になると畑の青菜が少なくなるので、野草を摘んで栄養を頂くということだそう。

「春の七草」と呼ばれる通り、もう少し先に開花するものの、花開く前の冬の寒さにも負けじと葉を広げている野草や野菜は、実に強いエネルギーを備ていると思いませんか。


というわけで、いざ若菜摘みへ。


【春の七草】
セリ・ナズナ・ゴギョウ(ハハコグサ)・ハコベラ(ハコベ)・ホトケノザ(コオニタビラコ)・スズナ・スズシロ。


スズナ(カブ)・スズシロ(ダイコン)が家にあることを確認して、残り5種の野草求めて山を下り里へ。

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この季節、遠目では一見、乾枯し荒涼とした景色に思われがちですが、

その足元には若葉が広がっています。

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このフレーム内に何種類の野草を見つけられますか?

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この2つの写真内だけでも食べられる野草でいっぱいです。

そう聞くとワクワクしませんか?(私だけかしら?)

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まずはハコベ。

見つけやすい上にボリュームあります。
ですが、味が主張するので量的に集めやすくとも控えめがオススメです。

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注意したいのが、
七草でいう「ホトケノザ」は、↑この「ホトケノザ」ではなく、コオニタビラコ(小鬼田平子)のことです。

それにしても、この時期に咲く野の花というのは、可愛さ倍増!

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「ゴギョウ」はハハコグサのこと。

白いベルベット状な葉は、見つけやすいですね。


という具合に、フラフラ散歩。

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山に戻り、フラフラ。

もう紅梅が満開です。

見とれていると、エナガご一行が近寄ってきました。

私は鳥の中でもエナガちゃんが特別大好き。
彼らは手が届きそうな距離まで(時に羽ばたきの小さな風を頬で感じられるほどに)近寄って来てくれる愛嬌良し。

ご一行が通り過ぎてゆくのをフンワリと待つことほど幸せな時間はありません。
もうお粥のことなんて忘れてしまっても良いくらい。

(そもそも、ここまで戻って来てしまってはセリには会えないし・・・
ナズナもコオニタビラコも、見つけられなくはないだろうけれど、ここまで満たされてしまったら、もう十分無病息災祈願済みだよ、きっと・・・)

と思いながら歩き出すと・・・

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オニタビラコ。
コオニタビラコではないことに溜め息。

と、思わず溜め息をついてしまった自分にハッとする。
「溜め息!? オニタビラコに出会えたんだよ!この季節に!しかも花ついているじゃないの!」


目的をもって野草摘みをする上での盲点。

こうなると、申し訳ない気持ちが勝って、オニタビラコで手を打つか・・・なんて気すら到底起きるわけもなく・・・
(そもそも、コオニタビラコとオニタビラコは似て非なるものだけれど)

ふと、手がかじかみはじめている事にも気づくと、夕焼けが色濃くなっていました。

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梅も夕焼けておりました。
辺り一面、梅の花の香りで包まれています。

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(もう帰ろう)

と歩き出す先に、、、

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夕焼けるナズナ。

その先にもナズナ、ナズナ・・・


何だかねぇ。
こういうのが、何だか申し訳なく感じてしまうわけです。

ありがとうねぇ、と少し摘ませて頂き家路に着くのでした。

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そして7日の朝。

朝食前に若菜摘みの続きへ。

その結末は・・・


七草が八草に。

そして何やらちょっと、あれ?が。


*答えがわかった方、こっそりメールください。正解の方には森の新年のご挨拶ギフトをささやかながらお贈りいたしましょう。

coobluemoonアット(@に変換してください)gmail.com



「8は末広がりでいいじゃない」と言われ、
「それもそうねぇ」と。

丁度月齢も8日目ですし。


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こうして実際に若菜摘みをして思うのは、
七草全種集まればそれはそれで良いけれど、若菜を摘むという行為自体がとても健康的な仕事(?)初めだなという事。

小寒を迎えた今、お年賀から寒中お見舞いに移り、冬が深まりゆくわけですが、身の回りには春を予感させる野草たちがこうして芽吹いていると知れる事。


そういうことこそ大切な事のように思えるのでした。



七草粥に限らず、若菜摘みで野草粥を。

身体が温まり、野草パワーを丸々取り入れられ、朝のスタートにもってこい。


冬は気持ちも内に入りやすい季節。
こういう形で野草を時々いただくのもいいなと、改めて思います。


3連休ですね。
若菜摘みに出かけてみてはいかがでしょう。

あなたの周りにも、沢山の芽吹きがあることに気づかせてもらえると思いますよ。




・・・・・・・・追記・・・・・・・・


野草摘みにおきましては、毒草との誤採取をさけるための知識が必要です。

七草に関しましても、例えばセリとドクゼリのように生育場所を同じくしているものもあります。

とはいえ、野草に触れる敷居を感じるのではなく、情報を知識としてとらえるのでもなく、自然の中を散歩しながら少しずつ触れ合ってゆく中で学ばれることをオススメします。

野草を知るには毒草を学んだ方が早いともいわれますが、知る事で楽しくもなり、自分をも救うことになります。


また、知っていると過信する事なく、常に自分を疑う心も大切だと思います。

これらは、「毒学」というワークショップでもお伝えしてきたことですが、改めましてここに追記として綴らせて頂きました。


皆さんの好奇心と学びが、バランス良く自然と共にあることを願います。


Coo記




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Author:Coo
森のある暮らしを綴ったフォトエッセイ。 裏高尾、筑波山を経て、現在 京都・比叡山にて。 森の事、野草や薬草のこと、森料理、日々のあれこれなど。 森の風があなたのもとにも届きます様に。

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