旅立ちの時。

04 23, 2017
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卯月 月齢25

山桜の花咲く季節を見届け、とうとうこの森から旅立つ日がやってきました。

「山桜が咲く姿を、今年はみれないかもしれない」そう思うと胸が締め付けられる想いだったのだけれども、様々な思いがけぬ流れになり、こうして今年もこの山桜の花綻ぶ姿に会え、見上げる私も綻び眺めて時が過ぎてゆくのでした。


思えば、裏高尾の森に暮らした月日に比べたら1/5に満たないのだけれど、森への思い入れというものは数では語りきれないものがあるのです。


日本百名山のひとつである筑波山の中腹に住めたという経験自体とても貴重でもあり、完全なるプライベートエリアをこの広い森の一画にもてた暮らしというのは、実に豊かで何にも比べようのないものでした。それらを叶えてくれた夫に感謝の想いでいっぱいです。


様々なことがあったここでの暮らし。楽しい事よりも辛い事の方が多かったのは事実なのだけれど、森が私を救い支えてくれたことはいうまでもありません。森と共に生き続けられたこの2年半は、短くとも私の人生の中で忘れられない日々として色づき、残された思い出は、今となっては全てが自分にとって必要な経験だったと言う事ができ、そのひとつひとつが彩り豊かで美しくさえ感じます。


この森が名残惜しい気持ちでいっぱいではあるけれど、新天地での森のある暮らしを楽しみに旅立とうと思います。
新たなページを開く時がやってきました。けれど、今までが本でいうところの前書き「はじめに」ページであったようにさえ思える展開が待っています。そのような気持ちで出発できることは本当に幸せなことです。


高尾山から筑波山へ。そして比叡山へ。



京都市内から大原に抜ける手前の比叡山の足元に引っ越します。今度は比叡山の森が私の日常になります。とりあえず京都暮らしがスタートです。そこからどこに落ち着くのでしょうか。私自身まだハッキリしていない事が実は多く、引っ越したらハッピーエンドではなく未知数です。けれど不安はありません。何故ならどう転んでも心はその先の先を見つめているからです。

数ヶ月前には想像もしなかった流れが既に始まっています。まさに冒険であります。少しずつ、ひとつずつご報告出来たらと思いますので、どうぞ暖かく見守って下さい。

日本では生まれてこの方関東にしか住んだことのない私ですが、みなさんお世話になりありがとうございました。関西方面の皆様、どうぞ(お手柔らかに)よろしくお願い致します。


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春の山。

「森の色が入学式の子どもたちの色みたいだね」と樹さんは春になると言います。
新緑が濃くなる頃、段々色が同じになってゆく。その前の今この時期の色がとても好きだと。

けれど、ひとりひとりのカラーが失われる事はないのかもしれません。内に秘める自分の色は変わらない。ただ、表に現れる色は少しずつ変化してゆくから面白い。山も人も。

そんなはじまりの季節に、新たな森のある暮らしをスタートできることを自然な流れのように思えて嬉しい。そんな明るい気持ちで出発です。


森よ、ありがとう。またいつか、戻って来るよ。また森語で語ろう。
また森で。




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プロフィール

Coo

Author:Coo
森のある暮らしを綴ったフォトエッセイ。 裏高尾、筑波山を経て、現在 京都・比叡山にて。 夫の樹さん、黒猫のヤブさんと私Cooこと久弥子、ふたりと1匹、森暮らし。 森の事、野草や薬草のこと、森料理、日々のあれこれ、など。 森の風があなたのもとにも届きます様に。

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