Tくんと殻の物語。

01 19, 2012
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睦月 月齢24日

これは、冬いろ冒険キャンプ中のワンシーンです。
ほんの欠片の物語にすぎません。

大根もカチンコチンに凍ってしまった朝、私たちはお日様と手をつなげる処、ポカポカの丘へと向かいました。

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Tくんは、木登りをしていたかと思ったら、木の横にチョコンと座りました。

「お日様、あったかーい」そんな気持ちが言葉にしなくとも溢れだしていました。

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そして、Tくんは、そのままおもむろに落ち葉を集めると・・・自分に落ち葉のお布団をかけました。

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そして、Tくんは、コテンとなりました。


Tくんとお日様が手を繋ぎ、落ち葉に抱かれ、大地と背中合わせになって溶けあっていくように私には見えました。
その溶けゆく後ろ姿を、私自身もトロけてしまうのではないかと思うほどの視線で見つめては、密やかにシャッターを押していました。

「シャッター音、お願いだから、Tくんの邪魔をしないでね・・・」と心の中でお願いしながら。


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ねぇ、Tくん、
これでしょう? あの後、Tくんが見つけたって言ってた、とびきりステキなカタツムリさんの殻って。

ねぇ、あの広い広い森の中で、Tくんがこの殻に出会えた奇跡もだけれど、「なくしちゃったんだけどね・・・」と言い残した後ろ姿を見送った随分後で、私がふと見つけられた奇跡。

これって、偶然かな?

森が出会わせてくれたんだってことにしよっか。 だって、その方が何万倍もロマンチックだもん。

ねぇ、Tくん。

あの帰り道の涙の理由、誰にもわからなかったけれど、涙も乾かない瞳を必死に隠そうとしていたTくんの賢明さに、理由なんてどうでもよかった様な気がしたよ。

だって、「見つけたよ、カタツムリさんの殻」って、その特徴をTくんに確かめた時、Tくんはチョット嬉しそうに頷いて、いつものTくんの美しくも澄んだ好奇心タップリの空気感を再び放っていたから。


ねぇ、Tくん、あのカタツムリさんの殻、あのお日様と手をつなげる丘の入口に置いてきたの。

また一緒に行こう。グルグルの中身を想像しに。また一つ、楽しみが増えたね!


・・・・・・・・・

これは、ほんの欠片の物語にすぎません。けれど、私は生涯忘れることはないでしょう。

森よ、ありがとう。
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2 Comments
By みすず01 19, 2012 - URL [ edit ]

いつも更新を楽しみにしております。何故かほろっと心にしみる写真と文章ですね。全てにCooさんの愛情を感じます。自分も子どもの時出会いたかったです。こんなプログラムに、Cooさんにも。自分に子どもが出来たら、絶対に参加させてあげたいです。

By Coo01 19, 2012 - URL [ edit ]

みすずさん,

コメントありがとうございます。私はカメラのことも全くわかっていないし、文章も流れでバーーっと書いているだけで、全くなっちょりませんが、いつも、写真をとる時も、写真を編集していても、胸キュンなんです。それをそのまんまのっけてる感じです。もっと上手になりたいけれど、なんせ不器用で・・・
みすずさんのまだ見ぬお子さんと一緒に冒険に出かけられる日が来る事を楽しみにしています。みすずさんも気軽な感じに森に遊びに来てはいかがでしょう?きっと、ステキな出会いが待ってますよ。

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Author:Coo
森のある暮らしを綴ったフォトエッセイ。 裏高尾、筑波山を経て、現在 京都・比叡山にて。 夫の樹さん、黒猫のヤブさんと私Cooこと久弥子、ふたりと1匹、森暮らし。 森の事、野草や薬草のこと、森料理、日々のあれこれ、など。 森の風があなたのもとにも届きます様に。

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