天青の色の行方。

12 22, 2016
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師走 月齢22

ふと気づいたら年も残り僅かで終わろうとしています。

諦めも大切。

ただひとつ、年が変わる前に、
秋のはじまりから友人と交わした手紙のことをお話しましょうか。


秋になるとクサギの実がなるのが気になり始めます。

友人への手紙の冒頭にも、季節の挨拶としてそう綴りました。


丁度クサギの実が青くなりはじめた頃、友人から小包が届きました。

袋をあけると、ヤギの絵本他贈り物と共に「天青の実 - くさぎ -」という章が添えられていた。

それは、染織家 志村ふくみ氏の文章でした。


京都の山間から流れる川の鬱蒼とした茂みで集められるという。


私も裏庭の森の茂みを分け入ってクサギを集めながら、
私の芯は、空の青と森の緑が掛け合わされた碧に染まるのでした。


色からして、宇宙からみた地球をイメージさせます。


森の中で天青の実を仕分けながら、
「今度、毛糸が染まったら色を見せてね」と綴ってくれた友人のことを思っていました。



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去年はクサギで毛糸を染めました。

靴下は未だ編めていません。
(編み物の本まで買ったのにね)

今年は羊毛とアルパカの2種を染めました。


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更に欲張ってガーゼハンカチとハンドタオルも。

下処理しても尚、白が際立つのは、クサギの青さのせいでしょう。


何回か染め重ねてゆきます。
素材の違いで色も変わりますが、回数でも色の変化が大きく面白い。

「もう一回だけ、、、」と思って染めると、

「あぁ、さっきまでの色の方が私好みだった、、、」ということも。


頃合いの見極めと欲張らないことが大切です。


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綿糸はとても鮮やかな青が得られました。
心躍ります。


ある資料によると、クサギは媒染(色の定着)の必要がないとあり、去年まで媒染せずにいました。

けれど、半年もしないうちに、洗濯したわけでも、日に当てたわけでもないのに、色が変わってしまうのです。

そのため、今年は色を定着させるべく媒染することに。


どうかこの青が残りますように、と。

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ガーゼは澄んだ青空のようでもあり、
濯ぎの水に揺蕩うと、コバルトブルーの海のよう。


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もう一枚あったので、どこまで染められるか試してみると、、、

次第に緑がかってエメラルドグリーンに近くなってきました。

実を包んでいたガーゼも美しく染まっています。

これはこれで美しい。

志村ふくみ氏の表現が浮かびます。

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ハンドタオルもこの通り。美しく染まりました。

綿糸の媒染を主張の強いものにかえてみたところ、グレーがかったモスグリーンなりました。
(右下の毛糸)

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素材、染める回数、媒染の違いで楽しめる色の変化。

そのバリエーションは無限大。

これだもの、毎年試みても次々に課題が与えられるわけです。


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そしてこの後、日影で干して糸玉にします。

あまりにも絡まってしまい、毎日少しずつ玉にしていたわけですが、、、

朝起きると、部屋中に糸が。

の、繰り返し。

クロネコのヤブさんは、夜な夜な毛玉と遊んでいらっしゃるようで。





そうこうして、冬の足音が聞こえはじめた頃。


ふとみると、糸からもガーゼのハンカチからも、
いつの間にか青気が抜け、薄いエメラルドグリーンになっているではありませんか。


全て染め重ね過ぎて緑色が強くなったあの色に。

(右の色から↓左側の色へ)

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青はどこに消えたのでしょう。


私は友人に見せるつもりだった糸玉を手に、暫し考える。



そして友人に手紙を書きました。

「消えた青はどこへいったのでしょう。空の青を少しだけ濃くしたのかしら。だったとしたら、なんて粋なのでしょう。」



友人にはこの青を見せてはあげられなかったけれど、
志村ふくみ氏が、クサギの実で染めた青い糸の色合いを、

「どこか玉のような半透明の光りを帯びて、うすみどりの影をさすのである」

と表現した、そのわずかな色合い。
ルリビタキが飛び立った残像が森に留まるような、空かす光りの色のようで、ジンワリとくる。


そのことにこうして気づいた今、
「瑠璃の微粒子が匂い立つ」と志村ふくみ氏の言葉を受け、
クサギの実の香りを、もう二度と「カメムシの香り」などどは表現しないでおこうと、心に誓った。


そんな師走。


友人に今年最後になろう手紙に瑠璃が飛び立った糸を添えて手渡しました。
澄んだ青色は来年に持ち越し。来年の課題。

とはいえ、既に「もしかしてあれをああしたら、、、」が私の中には既にあるのです。


きっと彼女なら、そうして楽しみを先延ばしにしていることもわかってくれることでしょう。



来年も私はクサギを摘んでいることをイメージしながら。

また森で。

霜月の雪。山ごもり。後編

11 25, 2016
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霜月 月齢25

・・・「霜月の雪。山ごもり。前編」←はこちらから。


森の奥へ。


樹々が傘となってくれるので、このくらいの雪だと森の奥の方が足元はとられません。

ついつい道をそれてその先へゆきたくなるのも、私にとっての自然の法則。

心がフワフワいたします。

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(動物たちは、今頃どこでどうしているのかしら)

広い森の中で、こうして歩き回っているのが自分だけのように思えて来ました。
それでも、そこには確かに沢山の気配や息づかいを感じるのです。

嬉しくなってしまいます。

そして、フフフと小道に戻るのでした。

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雪の重みで弛んだ枝々。
普段なら手の届かないものたちに触れる事が出来るのでした。

色艶やかなトンネルをくぐりゆく心地よさ。

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振り返って立ち止まり、来た道を眺めていると、不思議な感覚に包まれます。

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新に進んでゆくと、目の前にベールが現れます。

(あぁ、この感じ。私、知っている。)

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そしてその先で出会ったものとは、、、

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私は何度もこの樹に会っているはずなのに。

これほどの圧倒的な存在感を肌で感じた事があったでしょうか。

息を飲むほどに。それは、「美しい」という言葉でくくってしまいたくない気持ちが溢れました。

2つの樹なのに、1つに見えるその枝の張り方を愛しく想います。

樹々が枝を広げるスペーシングの絶妙さには、いつも感嘆させらます。


溜め息ひとつ。

そして時を忘れて立ち尽くしたのでした。


ようやく視線を下ろすと、少し離れたところに鮮やかに力強さを放つ色が私の視界の片隅に入り込んできました。

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小鳥たちの大切な蜜を内包している花。

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雪の重みに花びらを散らす事のない、凛とした逞しさがそこにはありました。


(あぁ、、、今日ここに来て良かった。)


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雪は止む気配もなく舞ってきては着地してゆきます。

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細い枝が折れない事を祈りつつ、、

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キブシの実のタンニン成分は、雪をも染めることを教えて頂き、、、

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あれやこれに心奪われながら来た道を引き返します。

同じ道でも新たな気づきがあるもので、私は「引き返す」という行為が好きだったりします。

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天気予報によると夕方には止むというこの雪。

紅葉と雪が同時に見れるのも今日だけかしら。
そう想うとより一層心をこめて見つめてしまいます。

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今度はあっちの方へ、、、と想ったのですが、メインカメラのシャッターが下りなくなりました。

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気づけばお腹がものすごく空いている。


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「お待たせ」

置き去りにした傘との再会。

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ここで私の「よし」がやってきて、家に戻る事にしたのでした。


家に戻るととっくにお昼ごはんの時間を過ぎていました。
かれこれ7時間ほど山ごもりしていたようで。

そして身体は冷えているどころか汗いっぱい。

そりゃあお腹も空くわけだ。


雪見お昼ご飯を食べていると、雪にみぞれが混ざりはじめました。

(良いタイミングだったわね)

そして温々とした夕を迎えました。

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↑この2日前↓

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季節が急ぎ足でバトンタッチしたというよりも、「思わず、ちょっと」という感じかしら。

そんなサプライズも悪くはない。

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一夜明けて今日。

雪は大分溶けてしまいました。


そして再び、紅葉が続きます。



何だか上質なショーを見せてもらっている想いです。

自然は、見方によっては時にとてつもなく厳しく無慈悲に想える事もあるかもしれません。

けれど、それでも、やっぱり、


自然て素晴らしい。


そんな単純な言葉しか浮かばない一日が、今日も終わろうとしています。






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霜月の雪。山ごもり。前編。

11 24, 2016
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霜月 月齢24

あれはほんの数日前の事でした。

竹ほうきで落ち葉かきに勤しんでいると、ふと、、、雪虫。

小さな妖精のようなその虫の訪れに、「あら、もうそんな季節?」と思わず呟いたのでした。



そんなことがあったことも忘れかけていた今朝。
目覚めると寝ぼけているのかと思うほどの雪景色が広がっていました。


霜月なのに。
霜を通り越して雪。


「こんな日は、山ごもりですね、ヤブさん。」

黒猫のヤブさんは、言うまでもないわ、とばかりに寝ております。

「家ごもりじゃなくてよ、山ごもり。」

黒猫のヤブさんは、そう言い出すと思っていたわ、とばかりに片目しかあけません。


私は急いで朝食を食べ、着込み、カメラとレンズと虫眼鏡をもって家を飛び出したのでした。

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森を抜けて、関東平野が見渡せるあの場所へ。

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ここからの景色が私はとても好きなのです。

何も見えないこんな日は特別に。

本当はあるものが、何も見えなくなるのですから。
けれど、その場に立ち、自分の中のものがフラットになってくると、見えない向こう側が不思議と見えてくる。
その感覚がたまらなく好きなのです。

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雪が激しくなるほどに、見えなくなってゆく。
見えなくなるほどに、見えてくる。
味までしてくる。

嬉しくなってしまいます。

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どのくらいここにいたことでしょう。
いくらでもいられてしまうので、「よし」とするタイミングが難しい。
それでも、なんとなく「よし」が訪れて再び歩き出すのでした。

ふと、銀杏の葉。

ポッと暖かな炎が灯ったかの様な暖かさがそこに。

はっと空を仰ぎました。

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紅葉と雪と。
不思議と寒々しさは感じられません。
暖色と呼ばれる所以でしょうか。

北海道の友人が、紅葉の前に一度雪が降ってね、と言っていたっけと思い出しました。
北関東でもそんな究極のコラボレーションに出会えるだなんて。

贅沢です。


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こうなると、頭は機能していません。

歩いて、ニンマリ。
シャッター押して、ニンマリ。

歩いて、ニンマリ。
ちょっと戻って、かがんで、
シャッター押して、ニンマリ。

その繰り返し。

亀よりも遅いペースで進む森散歩。

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家を出た時からわかっていたことがあります。

傘が邪魔になってきました。
カメラのことを考えると傘を持つ事になるのだけれども、、、


「ちょっとここで待っていてくださいな。必ず迎えにきますので。」

その間、モミジが埋もれない様に、と。


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そうして私はその先へと進んで行ったのでした。


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森の奥へ。

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そして、その先で出会ったものとは。


・・・・つづく・・・・


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アケビと山女。

11 15, 2016
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霜月 月齢15


アケビです。

通草と書きます。漢方では木通(もくつう。アケビの木部)。

山女と書いて、アケビの別名ともいいます。

なるほど、果皮の淡い桃色がかった紫色は、艶っぽい着物の色を憶わすし、果実のほのかで上品な甘さは、そのような着物が似合う女性が食していそうにも想えます。


とはいえ、アケビは蔓性植物で高いところに実を付けます。


アケビを摘んだ経験のある方はご存知でしょうけれど、樹の上や山の急斜面を這いつくばってでないと手に入れられない事が多い。

アケビ採りというものは、お淑やかな女性であっては、とてもじゃない、つとまりませぬ。


それ故に、「山女」という響きがピッタリだと、私は思うのです。



アケビは完熟すると、この写真のように、パカーっと一直線に割れて果実が現れます。

その開く一部始終を見てみたい。

それが私の夢でもあります。


ひとつ見つけると、蔓沿いに いくつか実が一緒になっていて、まだ開いていない物もあります。
そういう時は、ナイフでスーっと一線引くと、同じ様に綺麗に割れます。

その感触が私はこよなく好きで、ニンマリ。


あぁ、なんと美しい森の恵みなのでしょうか。


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(あ、そうだ。イシシシシ・・・)

ウフフフフ、ではないのが、山女らしさです。

カゴに秋を詰めこんで、「わー!」と言わせよう。

裏庭をぐるっと散歩しながら秋をひとつ、またひとつ・・・

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(シメシメ。)

蓋を明けたら秋が飛び出すビックリ箱の完成です。



・・・・・・そしてその夜・・・・・・・


「わーー!」

案の定。

(ククククク。)



アケビの果肉をスプーンですくって口に含むと、ふわーっと優しい甘さが広がります。

アケビは種が多い。
とにかく多い。

種ごと口に含んで、舌でクニャクニャして味わい、種を出します。
私はこれをすると、いつも口の中がつってしまうのです。

それほど種が多いということと、果肉を出来るだけ食べたい欲がそうさせるのです。


摘んだその場で食べるなら、機関銃のように種を吹き出しながら歩いて帰れば良いのだけれど、この日、夜な夜な、裏庭に種を撒きにウロウロ。

裏庭でアケビが採れるなんて、ちょっと素敵だもの。




さてさて、
アケビというと、果肉も美味しいけれど、私にとってメインは果皮です。

今まで、アケビをプレゼントしたことが何度かあるのだけれど、果皮も食べられる事があまり知られていないことを知りました。


どうぞ捨てずに!とっても美味しいのですから。


定番は恐らく、果皮を切って肉味噌(ひき肉)と炒める、でしょうか。

私流のレシピは、果皮を一口大に切らず、大胆にそのままで。
肉味噌の味噌をコチュジャンで作ります。味付けは醤油と砂糖。甘辛く。
果皮の果実が入っていた部分に、肉味噌を詰めて、オーブンに入れるだけ。簡単です。

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(↑焼く前)

ひき肉の脂が回って、アケビの皮が柔らかく焼けます。
ジュージューしてきたら出来上がり。


アケビの姿をそのままに。
カプリと頬張ると、アケビの僅かなほろ苦さと、肉味噌が良く合ってご飯が進みます。

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今年もこうして、私の中に秋が広がりました。


森の恵みを頂くということ。

それは、私が季節に染まり、森が私の中に息づくということ。


そうして、私はまた少し、森と近しくなった様に感じるのでした。

お上品な女性を目指すよりも、山女でありたい。
私はアケビを頬張りながら、ニンマリ想うのでした。



アケビさん、ありがとう。
森よ、ありがとう。




「ふと」だとか「そういえば」だとかが運んでくるもの。

11 08, 2016
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霜月 月齢8

桜が咲き綻んでいます。

桜は少し寒々しさを含んだ曇り空がよく似合うと私は感じます。
春の桜も、秋の桜も。

青空に可愛らしい色を映えさせる桜よりも、グレーの空に白い花びらが溶け込みそうになる一歩手前で、しっとりと憂いある姿を魅せる桜の花が私は好きだったりします。

スカイブルーと淡いピンクだなんて、私には少しこそばゆいのです。
ライトグレーはピンクよりも白を際立たせるようで、落ち着くのです。

それは、優しく可愛らしさよりも、凛とした儚さの事です。

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今年も秋の桜が咲きはじめた頃、風にヒラリと落ちた花を拾い、ふと「そういえば、元気かしら」と、ある山仲間のことが頭をよぎりました。

そしてその次の日、その山仲間から「お元気ですか?」とメッセージが届きました。


「こちらは桜が咲き始めました」と書き出す返事。

この時期に咲き綻ぶ桜が在ることを知っている人と交わされる季節の言葉は、何だかちょっと心地良くもあり、何も特別ではない事を、ちょびっと特別に思わせてくれるものです。

私にはそのような友人がいることが嬉しく、共に山で過ごした時間を思い出し感じるのでした。


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森を歩いていると、そうした「ふと」が良くあります。
森(というよりも、偉大な【何か】かもしれません)を介して、どこかで繋がっているのでしょうか。

時に夢に出てくることもあれば、こうして「ふと」の中で、誰かさんと再会させてくれることもあります。

その数日内に、その人から連絡が入ることも実に多く、以前はイチイチ驚いていたのだけれど、最近では(然もありなん)と思う様になりました。

不思議だけれど、きっとそういうものなのでしょう。

だけれどもそれは、スピリチャル的な何か、などという大げさなものでは決してなく、もっと身近で日常的な何かに感じます。


だけれども得てして、そうして再会できる人たちが、その時の私にとって必要な何かをスッと気づかせてくれたり、モヤモヤしたものをスッとさせてくれるのは確かなようです。


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だから私は、「ふと」だとか「そういえば」だとかが運んでくれるものを、ちょっと大切にしています。




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【セイタカアワダチソウは本当に泡立つのか】その2

10 28, 2016
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神無月 月齢27

「良く寝たわー」

やっと起きたのね、ヤブさん。

というわけで、セイタカアワダチソウのエキス、とっくに出来上がったわよ。


〜前回のエキス作りのお話は→ここをクリック♬


泡ブクブク風呂になるか、楽しみね、ヤブさん。

「んんーん、でもね、私、眠くて、眠くて、、、zzz」


あら、そう。それならブクブクの時に呼ぶわ。


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丸一日寝かせてエキスを取り出しました。

かなり濃く良い香りのエキスが出来上がっています。


セイタカアワダチソウに関しては、秋の花粉症の原因になると言われた事もあるようだったけれど、どうやらその根拠はないことだそうで。

風媒のブタクサと間違えて、という説が良く言われているけれど、はたして間違うものかしら?


牧野富太郎氏の「原色和漢薬草大辞典」にも記載されているように、セイタカアワダチソウは虫媒花であり、花粉症とは関係なしとしています。

牧野氏は、その繁殖力の強さを危惧しつつも、「いずれ病害虫も現れ、ススキなどの強力な在来植物との競争に負ける事も考えられる」と解説を締めくくっているけれど、今のところその気配すらないわけで。



ただ、ススキあるところにセイタカアワダチソウありと言って良いほど、この辺りでは良きコンパニオンプランツの如く共生しています。

秋の夕暮れの風に共に揺れる姿を、私はこよなく愛していて、これぞ秋の里山風景と目に焼き付けています。


後世どうなってゆくのか。気になるところだけれども、、、


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「夢の中に、魚のウロコが、、、zzz」

ヤブさん、それは夢じゃなくて、私の手拭いの柄よ。


手拭いで葉などを濾してエキスを取り、そのまま薬草を包んで薬草袋にします。

さて、いよいよ、泡ブクブクなるか!

やぶさーん、起きてー。

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「んー、、、しょーがないわねー」と一緒にお風呂場についてくるヤブさん。


お風呂にエキスと薬草袋を入れ、お湯を注ぎます。

ただお湯を入れただけでは、泡立つことはありません。
シャワーで水の表面を刺激する様にしてみると、、、

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おっ!

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おぉっ!!

「ひゃーっ」
(ヤブさん、シャワーの音が恐くてお風呂外に毛玉吐いて逃げました。 ←迷惑な本当の話)

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おぉ??

あれぇ、、、??

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えっと、、、

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お湯の量に対して、エキスが足りなかったのかしら?とちょっと思ったのだけれど、
にしても泡立ちは続かない感じで、、、


泡立ちの成分として、サポニンが含まれるからという理論なのだけれど、
そういえば、サイカチの実でブクブクシャンプー出来ると知って、昔試した時もそうだったっけ、、、


何が悪いのだろう?

んー、んんーーん、、、

(お風呂場で唸ること暫し)

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わからなければ、セイタカアワダチソウに聞け



既に花の蕾が開き切ってしまったから、今年は摘むのを終えようと思っていました。

残されたセイタカアワダチソウでもう一度方法を変えて再チャレンジはしてはみるけれど、上手くいかなかったらまた来年以降のお楽しみかしら。

そうして毎年試行錯誤する楽しみを取って置きたい。
そんな気持ちもあるのです。

一生続けられる遊び。

そんな感覚が私の中に残るのは素敵だなと思うのです。



とはいえ、


セイタカアワダチソウの薬効は最近になってもてはやされる様になっていまして、
泡ブクブクはさておき、とても有り難いお風呂になるわけです。


(注:牧野富太郎氏の図鑑には、薬効「不詳」と記されていますが、後になって欧米から伝わったものも多いのでしょう)



浄血、公害物質を体外に出す、アトピー性皮膚炎、喘息、肝臓疾患、花粉症にも。などなど。

(前述したことを考えると、花粉症に効果があるというのは皮肉な感じがしますが)

特に皮膚関係に良い感じを個人的には得ていますが、ちょっと刺激が強い気もするので、荒れた肌には要注意かもしれません。

これからの季節、脚浴をする際にエキスを入れると、とても良い感じでした。



ただ、気をつけたいことが一つあります。

セイタカアワダチソウが生息している場所について


かれらは、道の脇などで良く見かけるのですが、排気ガスを浴びても問題なく育つほど強い植物です。

公害物質を排出できる薬効があるとはいえ、セイタカアワダチソウ自体が公害物質を含んでいそうな場合が良くあります。

私自身、薬草の生育場所はかなり吟味しています。
そのために、同じ薬草であっても、日常的に散歩をする中で「ここの場所のこの薬草の旬を気にしておこう」と覚えておいています。


他の薬草に関してもそうですが、
薬草、野草と付き合っている方なら、感覚的に「あ、これはなんかちょっと、、、」ということがあるのがわかるでしょう。

その感覚はとても大切なのだと私は思っていて、頼りにしてもいます。


その感覚をキチンと受け止めることは、薬草や毒草の知識を増やすことと同じくらい大切(もしかしたらそれ以上かも)だということを、お伝えしたいです。


そういうワークショップをもっとやりたかったな、、、と最近ちょっと思ったりしているほどです。
いつか、皆さんと再び一緒に学べたらと思います。


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「お風呂になんて入らなくても、私は常にこうして綺麗にしてますけどねぇ。人間って大変ねぇ。」

ヤブさん、さっき食べたご飯の匂いが体中にしていますけどね。


「で、どうだったの? 泡ブクブクは」

えっと、、、


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このくらい泡が残ってほしかったのだけどね、、、

(注:ポットを洗った洗剤の泡)

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「ふーーん」


興味ありそうで、そうでもない。
そんなヤブさんは、やっぱり黒猫支配人の威厳タップリに、成功しようとしまいと、ドンと構えてらっしゃるのでした。


ヤブさん、お休みなさい。
優しい夢を。


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セイタカアワダチソウ、ありがとう。

あなたは私の好奇心を くすぐり続ける大先生です。




【セイタカアワダチソウは本当に泡立つのか】その1

10 25, 2016
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神無月 月齢24



すっかり秋ねぇ。

読書の秋ですってねぇ。



あ、私、ヤブです。

黒猫です。


日向ぼっこって、猫生の醍醐味よねぇ。

平和だわー。

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折角ウトウトしていたのに、
くぅさんが森から帰ってきたわ。

また何か摘んできたわよ。

草は大歓迎よ。
私にとっても、毛玉ケポってできる薬ですから。

にしても、何かと摘んでくるわよねぇ。

忘れてません?
少し前に摘んできて、干したままにしているアレのこと、、、


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私、この草好きよ。
色が抜けない様に干すと、乾いても良い香りするのよね。


なんか、美味しいし。



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今年は花の蕾が開く前に収穫出来たって喜んでいたのに。




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「あぁそうだった、セイタカアワダチソウ、、そろそろ試してみましょうか」って、くぅさん。
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セイタカ・・・名前は覚えられないけれど、
この野草でエキスを作ると、泡風呂が楽しめるのですって。最近届いた本に書かれていたらしいの。

私もたまには薬草使い学ぼうかしら。
だって、黒猫だもの。

ふむふむ、、、まずは刻むのね。

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ん? 

「くぅさん、、、いつからそんなに猫好きになったの?」
「いいえ、ヤブさん。猫好きってわけじゃないわ。ガス屋さんがくれたカレンダーよ」

むむ、、、いえね、ヤキモチじゃないのよ。
私、猫嫌いなだけ。

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刻んだものをポットに入れて、、、

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お湯をチョロチョロ、、、

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ふわー 良い香りねぇ。

そしてポットの蓋をする、と。

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え?

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えっと、、、

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何かの見間違いよね。
ポットが黒猫だなんて。

とりあえず、、、

セイタカなんちゃらの残りを食べておこうかしら。

「まぁ、いいけど、、、セイタカアワダチソウね。」と、くぅさん。
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「ねぇ、何度も聞くようだけど、くぅさんは猫好きじゃなかったわよね?」

「えぇ、ヤブ派だけれども、猫派ではないわ。敢えて言うなら山羊派。
 これはね、友だちがプレゼントしてくれたのよ。」

アラっ
たまには嬉しい事言ってくれるじゃない。

でも、、、なんだろう、ちょっと腑に落ちないこの感じ。

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「エキスは寝て待て。」

さて、セイタカアワブロソウの威力はいかに。


というわけで、私、気合い入れて寝るわよ。


次回につづく。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


(ヤブさん、、、セイタカ「アワダチソウ」ね。)by Coo


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森のある暮らし「ことり〜cotori〜」主宰。 三日月生まれ。 森と写真と黒猫と美味しいものと。 Coo、時々、久弥子。

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